バンダイ1/60イングラム-7:膝と肩の形状調整

バンダイ旧キット1/60イングラムを「ほどほどに(以下略

ところで皆さん、イングラムの設定って、どれ見てます?
自分は基本的にメインの斜めパースのものを専ら見つつ、たまに必要に応じて三面図的なのとか各部詳細を参照する、みたいな感じなんですけど、まぁだいたいそうですよねきっと。再三言ってるようにどれも辻褄が合ってませんから、あんまりあれこれ見てると惑わされるばかりなので。
そしてたまに他の画稿を見て愕然とする、みたいなね。
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しかしあれこれ見比べると、この旧キットイングラムがそれぞれの画稿をうまくミックスさせながらどうにかこうにか落とし所を探った結果であるなぁということがよく分かります。良く出来てます(何度でも言う)。

で。
脛周りのアレンジがだいぶ迷走しながらもひとまずは落ち着いた気がしますので、もう一つの難関、膝アーマーの調整に入ります。
となると、斜めパースだけではよく分からないので側面図とか正面図も見たくなって確認するじゃないですか。
見ても分からないんですよ(笑)。

キットが旧OVA寄りのこの辺、定番工作としてはパテ盛りなどして「膝頭」部分を張り出させる、ってのがあります。ただ、今回の制作コンセプトとして、極力パテでカタチを変えるのはナシでいきたいです。となると、削りでどこまでラインを出せるか。限界があるのは承知のうえで、いけるとこまでやってみます。
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なにより目に付くのが、やけに幅広な膝のセンター部分。比較的プラの厚みがあるので、左右をガッツリ削ってエッジを直線的に補正しています。
本当は脛上部との接点の角ももっと幅を狭めたいところですが、ここは逆に厚みに余裕がないのでいったん手を着けずにおきます。それでも、前面のラインがシャープになっただけでだいぶ印象が変わったのでは。

併せて、ほ〜んのちょっとですが前面のラインを変更して曲率を強めてますが、言わなきゃ分からないですね。ただここ、がっつり「く」の字状にしている例もよくあるのですが、新設定でもそこまではっきりと折れてるわけでもないんですよね。特に側面図。
キットの雰囲気を残すという方針からも、このぐらいでも許容範囲ということにします。

全体のバランスの中で見ると、べつに気にならないです。自分は。
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脚部はだいぶスッキリさせることが出来ましたが、前回記事のコメントでも書いたとおり、脚部自体のシルエットはほぼキットそのままなのです。
目立つアンクルガードをどう料理するかで印象が大きく変わりますね。キットの素性の良さが…とまた言う。

ちなみに、これも定番工作、アンクルガードと脛との間をいちおう抜いてるんですけど、けっこう面倒くさいワリに全然分かりませんな。
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隙間が細すぎてマトモに整形出来てないんで、もっとガッツリ開けてやってもいい気もしつつ、既に前端が短くなりすぎてしまってるのでこれ以上細くするのもなーと思うので、左右の対称もだいぶ怪しいままですがいったんこれで。

脚部はだいたいこんなもんですかね。

そして、腰周りを飛ばして肩を弄ります。
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ここも、外側のベロの部分の長さや角度が画稿によって全然違うやつ。
1号機の肩はキットよりも短くて丸いのが正解、っていうイメージですが、設定の正面図を見ると意外と角度も長さもほぼ設定通りなんですよね。
とはいえ、成形の都合か合わせ目前後がやたら平面になってしまってるのはいただけないので、プラの厚みが許す範囲で削って丸みを出しながら角を落として1号機っぽさを足していきます。先端部はごく僅かに短くしていますが、「らしさ」優先ならもっとガッツリ短くしてもいいかも知れません。

そしてこれも定番工作ですが、キットの付属シールをガイドにブチ穴を開口するってやつ。施工例は数多見たことがありますが、自分でやるのは初です。
ていうかなんなら、キットのシールを貼るのも初めてかも…。
おっかなびっくりやってみましたけれど、失敗を危惧していたよりは遥かに上手くいきました。
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いやこれね、シールをガイドにったってそんなに簡単じゃないですよ。そもそも、シールの貼り位置のバランスからよく分かんないから。
さらに、曲面に穴が並ぶのはいいとして、それぞれの穴を開ける角度は一方からの見た目で揃えるのか、それぞれの中心点における面の接線と垂直に穿孔するのがいいのか、が悩ましい。
シールの実測だとφ1.3〜1.4mmぐらいですけど、手元のドリルの都合で一番近いのが1.2mmなので、とりあえず1.2mmでとどめておきました。設定画の見た目よりシールのほうが若干大きめに見えるものの、現状の1.2mmだとやっぱり少し小さくて物足りない気がしますので、もう少しどうにかするかも。


そんなこんなで、工作精度や加工の成果はさておき、順調に進捗しているのでモチベが維持できています。
やっぱり「小さい」キットはいいですね!

ではまた次回。

この記事へのコメント

  • yan

    たいぶ良くなってますね努力の結晶!
    ここからはいつものでもですが(苦笑)劇1は元々設定上半身ゴリラでそのラインをなぞったキットだと思うのですがそれが前に言った通りで足がスッキリしすぎてディフォルメされすぎな気がするのです。
    だから最後の下端をグラマラスによせたいかなが自分の1/60シルエット感ですかね。
    このキット自体はさてビデオ版から開発短期間でっちあげでどうしようで側面図に振り切った形にしたんじゃないかと思ってます。横画像で並べるとほぼまんまですものね見事。
    2025年02月02日 10:10
  • nuke

    >yanさま
    ふむふむなるほどです。
    自分としてはこのキット、肩幅の広さなどエッセンスは取り入れながらも上半身全体でみればそこまでゴリラじゃないと捉えているので、これをゴリラに寄せるか逆にそうじゃないバランスに落とし込むかで、足りない部分の考え方が変わってくるのでしょうな。

    詳細は知りませんが開発途中での路線変更があったらしいことを踏まえると、なおさらこのキット「よくやっとる!」と思います。
    2025年02月02日 14:52